Shouting Fire in a Crowded Theater

30代・独身・リーマンの視点

経済

新世代のオースリア学派経済学者: エドワード・ストリンガムへのインタビュー

前回に引き続き『オーストリアン・エコノミクス・ニューズレター』の記事より。「新世代(THE NEW GENERATION)」と題し、何名かの若手のオーストリア学派経済学者が取り上げられている。そのなかで巻頭に来ているのが、現在若手のホープと目されているファ…

市場と生活の質: ランダル・ホルコムへのインタビュー

『オーストリアン・エコノミクス・ニューズレター』というミーゼス研究所が発行していたインタビュー誌に掲載されたフロリダ州立大学経済学教授ランダル・ホルコムのインタビュー記事(「市場と生活の質:ランダル・ホルコムへのインタビュー」)。1998年と…

法によらない秩序

おなじみ過去に書いた文章の再掲シリーズ。2006年1月。 ブライアン・カプランによるロバート・エリクソン『法によらない秩序』の紹介。非常におもしろそうだ。多くのリバタリアンが立法行為によらない法のあり方を研究しているが、エリクソンは秩序にとって…

インサイダー取引を擁護する

昔別の箇所で書いた文章を偶然見つけたので、いくつか転載・再利用させてもらうことにする。これは2006年の1月に書いた短文。ちょうど世間がホリエモン騒動で盛り上がっていた時期だ。トマス・ソーウェルが「インサイダー取引」を擁護している(「Criminaliz…

移民にまつわる問題への処方箋

前回に引き続き移民自由化の話を。ブライアン・カプランが英『エコノミスト』に寄稿した文章が面白い("Immigration Restrictions: A Solution in Search of a Problem")。冒頭でカプランは、移民にたいする不満・批判の内容が多岐にわたるにもかかわらず、…

オープン・ボーダーズ

「オープン・ボーダーズ:ザ・ケース」という素晴らしいサイトがあるので、紹介しておきたい。その名前の通り、Open Borders、つまり(国境等を越えた)人々の自由な移住が許されるべきであるという考えをサポートする目的で最近作られたようだ。ジョージ・…

上司の「名言」

いままで労働については、どことなく「後ろ向き」のスタンスの内容(本当はそういうわけでないが)を書くことが多かったが、今回は少し趣を変えて、仕事を通じて「学んだ」ことを書いてみたい。前職時代の上司の1人。別に特段好きな相手でもなかったが、発言…

選択の自由

蔵さんが、ミルトン・フリードマンがホストを務めたアメリカのTVシリーズ「選択の自由(Free to Choose)」の日本語字幕をつける作業をされていて、先日ついに完了されたようだ。かなりボリュームで、ぼくもまだ1巻までしか見られていないが、非常に面白い…

会社は2年で辞めていい?

前回、自身の転職の話しを書かせてもらった。転職活動中、参考にさせてもらった本が山崎元『会社は2年で辞めていい』だ。著書の山崎さんについては、改めて説明する必要はないだろう。長年のファンドマネージャーの経歴をもとに経済評論家として活躍されて…

IT社会の経済学

副題は「バークレー流入門講座101」とある。本書は、人気経済ブログ「経済学101」から主にITに関係する記事を集めて、1冊の本にまとめたものだ。「経済学101」については、以前このブログでも紹介したことがある(「定期的に読んでいるブログ」)…

仕事なんてクソだろ? 海外ニートとリバタリアン経済学者

すでに各所で話題になっていることだが、人気ブログ「ニートの海外就職日記」が閉鎖された。理由の詳細はわからないが、どうやら作者である海外ニートさんが身の危険を感じるような出来事があったからのようだ。海外ニートさんについては、このブログでも何…

ジェフリー・ミロン:ドラッグ合法化を主張するリバタリアン経済学者

以前Libertarianisim Japan Projectで書いた記事の再掲。LJPについては、諸般の事情で閉鎖されたが、こちらのurlから当時の記事を読むことができる。ドラッグ合法化論については、本ブログでも何度か取り上げられてきたが(「ドラッグ全面解禁論――THE CRISIS…

創造的破壊

Tyler Cowen Creative Destructionの邦訳。このところコーエンを取り上げる機会が多い。別にかれの主張の全てに賛成というわけではないが、いろいろと興味深い論者であることは間違いないので、今回も紹介しておきます。 創造的破壊――グローバル文化経済学と…

海賊の経済学

夏期休暇中にピーター・T・リーソン『海賊の経済学』を読んだ。翻訳は山形浩生。著者のリーソンは現在ジョージ・メイソン大学経済学部教授。1979年生まれとあるから、まだ30代前半の若さだ。本書は、タイトルの通り、17世紀から18世紀にかけて大西洋やインド…

マクロイシューの経済学

ツイッター上で安田洋祐さんが紹介していたのが,手にとったきっかけ.著者であるロジャー・L・ミラーとダニエル・K・ベンジャミンは,以前このブログでとりあげた『経済学で現代社会を読む』の著者でもある(「経済学で現代社会を読む」).注意が必要なの…

真のダイバーシティの実現に向けて

モーニングスターのサイトに掲載されている作家橘玲さんのインタビューを読んだ.作家・橘玲氏インタビュー「(1)=震災で人生設計の「安全神話」崩壊」,「(2)=震災で露呈、日本人のリスク「極大化」ポートフォリオ」,「(3)=財政問題はさらに深…

怖いママが会社で優しい理由

最近マニアックな内容が続いたので,たまにはカジュアルな話題でも.日経新聞の子どもニュースでおもしろい記事を見つけた.「怖いママ、なぜ会社では優しいの 」がそれ.上司が頭ごなしに叱るより優しく指導するようになったとして,その理由を考察している…

市場は正義!

LJPでもご一緒させていただいた「アナルコ・キャピタリズム研究(仮)ブログ」の運営者anacapさんが,新しいブログをスタートさせた.その名も「市場は正義! Why Democracy is Bad, and Why Bad Economics is Popular」.すでにいくつかの記事が掲載されて…

盗人に追い銭:TPP議論を嗤う

初出はLJP。農家は「被害者」ではなくむしろ「加害者」である、という視点から書いた。最初ランズバーグの議論を読んだときはかなり驚いたが、よく考えると反論が困難なことがわかる。実現可能性はさておき、皆さんはどう考えられるだろうか。TPPに関する議…

公共財としての法:アナーキーの経済学 若干の補足

先日のエントリ「公共財としての法:アナーキー」に追加情報も含めた若干の補足をさせてもらいたい。そこでは明確に書かなかったが、コーエンの議論の前提として(無政府資本主義社会における)保護産業は「ネットワーク産業(Network Industries)」だとい…

公共財としての法:アナーキーの経済学

人気経済ブログ『Marginal Revolution』の運営者として、あるいは邦訳された『インセンティブ(原題 Discover your inner economist)』の著者として日本でも知名度が高い経済学者タイラー・コーエン(Tyler Cowen)。一般には文化の経済学的分析で有名だと思…

ダグラス・ノースと大塚久雄

『文明史の経済学 財産権・国家・イデオロギー』がおもしろかったので(「なぜわたしはアナルコ・キャピタリストではないのか(2)」参照)、続けてダグラス・ノース、ロバート・トマス『西欧世界の勃興 増補版』を読んでみた。巻末にノースと大塚久雄の対談が…

オリバー・ウィリアムソン講演会@神戸大学

さる10月17日、神戸大学でおこなわれたカリフォルニア大学バークレー校教授のオリバー・ウィリアムソン講演会を聴きに行った。ウィリアムソンは2009年度のノーベル経済学賞受賞者。講演会の新聞記事はこちら。ツイッター上で安田洋祐さんがつぶやいていたこ…

フリーマーケット・エコノミクス・ランキング

今回も初出はLJP。この論文の著者のダニエル・サッターはタイラー・コーエンといくつか共著で論文を書いており、その縁で興味を持った。テキサス大学パン・アメリカ校準教授のダニエル・サッターが「自由市場経済学における学術研究を測定する」という面白い…

老人支配に抗して(2)―若者はやはりかわいそう

今回もLJPに書いたエントリを再掲させてもらう。以前のポスト(「老人支配に抗して」)にちょうど関連するような本があったので取り上げてみたい。海老原嗣生『「若者かわいそう」論のウソ』。副題は「データで暴く『雇用不安』の正体」とある。著者はリクル…

自由市場による道路

小泉政権下における高速道路を運営する道路公団の民営化は1時期話題になった。しかし、リバタリアンはそれだけにとどまらず、全ての道路は私有化されるべきだと考える。道路の私有化は、安全性、快適性、効率性等の面で劇的な改善をもたらすはずだ。まず安全…

児童労働を合法化しよう

今回もLJP向けに書いた文章を再録させてもらいたい。子供に関する議論が盛り上がっていたので、その一環として書いたものだ。本文に入る前に「児童虐待」について現在考えていることを若干述べさせてもらう。まず、そもそも児童虐待なるものが実質的に近年急…

幼児の養子縁組に関する規制を撤廃しよう

Libertarianism Japan Projectのほうで「子供の売買」に関する議論が盛り上がっている。児童虐待へのソリューションとしてanacapさんが書いたポストがきっかけだ。ぼくもいくつかコメントさせてもらったが、ひとまずここでまとめておこうと思う。まず、アメ…

野村證券の内側

以前「メガバンクの内側」というタイトルでメガバンクの内実について暴露本も含めあれこれ書いたことがある。今回、同様の趣旨で作成されたと思われるブログがあったので、紹介しておきたい。「絶対に野村證券で口座を作るな〜証券リテールの真実」。作者は…

経済学で現代社会を読む

昔、「Libertarianisim@Japan」でも紹介されていたロジャー・ミラー他『経済学で現代社会を読む』の改訂新版が出版された。改訂にあたりいくつか新しい章が追加されている。特に「20 住宅ローン溶解」と「22 銀行預金でギャンブル?」が興味深い。著者たちも…