Shouting Fire in a Crowded Theater

30代・独身・リーマンの視点

ゲーム理論

竹田茂夫『ゲーム理論を読みとく』。要するに,ゲーム理論批判の本だ。著者の竹田茂夫は金子勝と仲が良く,その縁で知った。余談になるが,ぼくは昔(高校生くらいのとき)は金子勝の大ファンだった。『市場と制度の政治経済学』など何回も読んだのを思います。閑話休題。竹田氏は,一橋大学をでてニューヨーク州立大学Ph.Dをとったという経歴を見ると,どうも金子氏とはちがって最初はまじめに近代経済学を勉強していたようだ。それが何かの理由で経済学批判をするようになったということだろうか。

以前かれの『思想としての経済学―市場主義批判』を読んださい,経済学出身にもかかわらずロベルト・アンガーやダンカン・ケネディといったいわゆる「批判的法学研究(Clitical Legal Studies)」の論者が言及されていて驚いた。アメリカでは「右」の「法と経済学」と「左」の「批判的法学研究」といる図式が成立しているらしいが,詳しいことは知らない。 肝心のゲーム理論批判のほうは成功しているとは思えなかった。現在のゲーム理論に欠陥があるというのはおそらく著者の言うとおりなのだろう。しかし,欠陥があるからといってその理論すべてを否定するというのは生産的ではない。結局地道に研究を進めていくしかない、というのが本書を読んだ感想だ。

ゲーム理論を読みとく (ちくま新書)

ゲーム理論を読みとく (ちくま新書)