Shouting Fire in a Crowded Theater

日々のあれこれ

野村證券の内側

以前「メガバンクの内側」というタイトルでメガバンクの内実について暴露本も含めあれこれ書いたことがある。今回、同様の趣旨で作成されたと思われるブログがあったので、紹介しておきたい。「絶対に野村證券で口座を作るな〜証券リテールの真実」。作者は新卒で野村證券に入社後、多くの理不尽な出来事から休職。現在は退職しているという。野村の顧客無視の営業スタイルから横暴極まりない上司、先輩をはじめとする社内関係が描かれている。内容にはリアリティがあり、おそらく全て真実の出来事なのだろう。ただ、ぼくが就活をしていたときは、「証券リテール」は「やばい」というのが定説だと思っていたが、それほど普遍的ではなかったのだろうか。あるいは、こちらのほうがありそうなことだが、「自分だけは大丈夫」と思っていたのかもしれない。理由はどうあれ、体調を崩された作者にはご愁傷様ですとしか言いようがない。

こういう暴露的なコンテンツには批判的な向きもあるだろう。しかし、ぼくは大いに意義があると考える。昨今社員に対する扱いがひどい「ブラック」企業への風当たりが強まっているが、ブラック企業を無くすには、その体質を暴き、誰もそんな会社に入社しようと思わなくなることが第一だと思うからだ。特に新卒採用に偏る日本企業の場合、新卒時に間違った選択をしてしまうとそれが後々まで響くことになるので、こうした「情報開示」の必要性はより重要だ。海外ニートさんのとき(「海外ニートの逆襲」)にも書いたことがあるが、ぼくは日本企業の労働環境は、正確には「労働意識」と形容したほうが適切だろうか、はっきり言って「異常」だと思う。人気ブロガーの藤沢数希は、

経済学では個人は消費すると幸せになれて、たくさん消費するために生きているとされる。労働をするのは、消費するためにお金が必要でそれを稼ぐためだ。しかしこの簡単なモデルは僕の実感でもぜんぜん正しくない。

と述べ、やりがいのある「楽しい仕事」の重要性を説いている。おそらくこれは多くの日本人が同様に感じることだろうし、ぼくも否定はしない。だが、今求めれているのは、むしろ経済学の教える通り、「労働」が基本的には「苦痛」であることを理解し、妙な「やりがい」やら「充実感」でそうした苦痛を正当化しないことだろう。それが、たかが仕事程度で自殺しなければならない被害者を減らす方法だと考える。

ちなみに「絶対に野村證券で講座を作るな」を読んでいると、コメント欄で上から目線で妙な説教を垂れる人間が多いことに気がつく。「業界全体への改善案を提言すべき」とかブログの趣旨をわきまえないトンチンカンな発言等、まさにうざいの一言に尽きる。こういうおっさん連中を撲滅することが日本経済再生のはじまりだと固く信じている所存です。