Shouting Fire in a Crowded Theater

30代・独身・リーマンの視点

フリーマーケット・エコノミクス・ランキング

今回も初出はLJP。この論文の著者のダニエル・サッターはタイラー・コーエンといくつか共著で論文を書いており、その縁で興味を持った。

テキサス大学パン・アメリカ校準教授のダニエル・サッターが「自由市場経済学における学術研究を測定する」という面白い論文を書いている。文字通り、数量的な指標を用いて自由市場経済学の学術研究の生産性を測定しようというものだ。大きな問題は「自由市場経済学」に関する研究を他の経済学の研究からどのように識別するかという点だが、サッタ―は次の6つの学術誌に載った論文を自由市場的な研究とみなすことにしている。すなわち『ケイトー・ジャーナル』『レビュー・オブ・オーストリアン・エコノミクス』『クォータリー・ジャーナル・オブ・オーストリアン・エコノミクス』『ジャーナル・オブ・プライベート・エンタープライズ』『インディペンデント・レビュー』『エコン・ジャーナル・ウォッチ』だ。

サッターによると、出版数、編集者の地位、引用数、(自由主義的な)シンクタンクとの繋がり等いくつかの指標から推定された生産性の高い(productive)自由市場経済学者は、上位から、1.ジェイムズ・ドーン、2.エドワード・ストリンガム、3.ダニエル・クレイン、4.ジョセフ・サレルノ、5.ピーター・ボッケになるとのこと。さらに自由市場志向の強いアメリカの大学は、1.ジョージ・メイソン大学、2.トリニティ・カレッジ、3.トーソン大学、4.フロリダ州立大学、5.ウェスト・バージニア大学、となっている。自由市場経済学で一般的に知名度の高いシカゴ大学は第7位にランキングしている。

正直1位になったトーソン大学教授のジェイムズ・ドーンは余りよく知らなかったが、どうもケイトー研究所と関係が深いようだ。ジョージ・メイソン大学の1位というのは近年の同大学関係者のweb上での活躍を見ても、予想通りというか。ジョージ・メイソン大学の自由市場経済学については、LJPのメンバーでもあるbradさんの次のエントリも参考になる。「入門メイソノミクス」。まあジャーナルの選定がオーストリア学派系に偏っているんじゃないか等いろいろご意見もあると思うが、アメリカならではの研究で面白い。ちなみに本論文の著者であるサッター自身、ジョージ・メイソン大学(院)出身のリバタリアン経済学者で、いまをときめくタイラー・コーエンの教え子にあたる。