Shouting Fire in a Crowded Theater

30代・独身・リーマンの視点

マクロイシューの経済学

ツイッター上で安田洋祐さんが紹介していたのが,手にとったきっかけ.著者であるロジャー・L・ミラーとダニエル・K・ベンジャミンは,以前このブログでとりあげた『経済学で現代社会を読む』の著者でもある(「経済学で現代社会を読む」).注意が必要なのは,本書は「マクロ経済学」のテキストではなく,タイトルの通りあくまで「マクロイシュー」の経済学であるということだ.したがって,モデルに基づいたマクロ経済学の体系的な学習を考えている人は,期待を裏切られるかもしれない.

マクロイシューの経済学

マクロイシューの経済学

  • 作者: ロジャー・L・ミラー,ダニエル・K・ベンジャミン,高瀬光夫
  • 出版社/メーカー: ピアソン桐原
  • 発売日: 2010/12/17
  • メディア: 単行本
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本書の特徴は,訳者解説でも触れられているように,マクロ経済の(時事的)問題が,非常にわかりやすく解説されている点だ.扱われているトピックは,経済成長,景気循環,失業,インフレーション,財政政策,金融政策,グローバル化等々.一般的に,マクロ経済問題では政府の介入が当然視されているような印象を受ける.しかし,本書のスタンスは,『経済学で現代社会を読む』同様,市場重視が貫かれている.例えば,第1部「経済成長の奇跡」の第1章「豊かな国,貧しい国」では,経済成長の鍵として「法の支配」,「財産権の保障」の重要性が説かれているといった具合だ.

難解な数式も出てこず読みやすい.ぜひ多くの人にオススメした1冊だ.